交通事故で破損した物(服や持ち物)はどこまで補償される?

交通事故で破損した物(服や持ち物)はどこまで補償される?

交通事故被害に遭うと、車両や人体へのダメージだけでなく、さまざまな物(服やスマホ等)が壊れることがあります。また、車両が家や店舗に衝突し、破損するというケースも決して珍しいことではありません。

こうした事故が原因でモノが破損した場合には、加害者(の保険会社)に補償してもらうことができます。ケガの治療費や車両の修理費と比べ、物の破損は補償されづらいため、加害者側と粘り強く交渉する必要があります。

ここでは、交通事故で「破損した物」の補償について詳しく解説していきます。

交通事故が原因で壊れた物はどの程度補償してくれるの?

体のケガや車の破損した場合、原則として治療や修理にかかるすべての費用を相手に請求できます。「車の中にあった物品」が壊れた場合はどこまで補償されるのでしょうか。

原則「時価」として補償される

交通事故による破損物品の補償は、原則として「その物の時価」で補償されることになります。

この「時価」は、「使用年数が同じ物を買う時の金額(中古)」を参考に算出されます。ほとんどの場合、古くなったものは価格が落ちていくので、補償される金額も低くなるでしょう。

修理するとしても、この「時価の金額」を超えてしまう分の金額は自己負担となってしまいます。また、「限定生産品」や「プレミア品」などが考慮されるかどうかは、保険会社によって対応が異なります。

破損物品の補償は早めに請求すべき

事故が原因で壊れたものがある場合、早い段階で補償の話をするようにしてください。時間が経つほど「市場価値」が落ちていくので、補償される金額も低くなってしまいます。

それに加え、事故発生から長い時間が経過すれば、相手から「交通事故以外で壊れたのでは」と疑われる可能性が高くなります。

交通事故で多く見られる「破損物品」について

交通事故で破損してしまった物品の補償は、加害者の保険会社との交渉になります。ただし、主張をすれば補償が認められるわけではないことに注意してください。

賠償してもらうために必要なもの

事故で壊れた物がある場合、「事故との因果関係」を示さなければなりません。そのため、事故直後に「壊れた物の写真」を必ず撮影しておいてください。

保険会社から「壊れた品物」を見せるように要求されることもあるでしょう。たとえどんな状態であっても、処分せず保管しておくべきです。

また、可能であれば、壊れた品物を「購入した日・価格」なども保険会社に提示することで、補償を受けやすくなります。

「破損物品」の具体例

【衣服、腕時計、鞄など】
当日身につけている服や持ち物は「時価」での補償対象になります。また、身につけるものは「人身事故の補償」として、自賠責の対象となる可能性があるので保険会社に確認してみてください。
【眼鏡】
眼鏡は「身体機能を補完するもの」であるため、購入当時と同じ金額が請求できる可能性が高いです。補聴器や義手・義足なども同様です。
【パソコン・スマホ・タブレット等】
パソコン等の精密機器は修理可能であれば修理費を請求できます。修理不可能である場合、「時価」で補償されます。
【自転車】
乗っていた自転車が破損した場合、修理可能な場合は「修理費」が、修理が不可能な場合は「時価」で補償されます。
【ゴルフクラブ】
「時価」として補償されます。ただし、使用によるダメージがひどい場合、「事故と破損の因果関係」を示すよう保険会社から求められることがあります。
【ペット】
ペットは法律上「物扱い」です。そのため、事故でケガをした場合は治療費を請求することは可能です。死亡してしまった場合については、そのペットの種類の購入金額などが補償されることになるでしょう。原則として、「精神的苦痛による慰謝料請求」は認められません。
【荷台に積まれている荷物】
荷台がある車であれば、輸送途中の荷物が多く積まれているでしょう。当然これも補償対象となりますが、どの程度補償されるかは「内容」により大きく異なってきます。

ブランド品などの高価なものはどうなるの?

事故被害で、数百万円もするブランド服や時計が壊れてしまった場合の補償はどうなるのでしょうか。この場合も、通常の破損物品と同様に「時価相当額」が補償されることになります。

たとえ200万円で買った時計であったとしても、「時価10万円」と判断されれば、その額しか補償されないということです。また、高価な物品になればなるほど、保険会社は支払いを渋る可能性が高くなります。

「金額が高い品物」の補償してもらう場合、「購入時の領収書」「修理の見積書」などを加害者側の保険会社に提示して交渉するようにしてください。

塀や壁などが壊された場合の補償について

自分自身は直接被害に遭っていない場合でも、家やお店などの塀や壁が壊されるというケースもあります。当然ですが、塀や壁など修繕にかかる費用は補償対象です。

全壊した場合については、その「建物の価値」を算定し、再建するための費用が補償されることになります。ただし、「修理で済むのか」あるいは「全壊なのか」をめぐって、保険会社ともめるケースは非常に多くなっています。

店舗を破損し、営業ができない場合

事故被害に遭ったのが「店舗」であれば、しばらく営業ができなくなってしまうこともあるでしょう。

このような状態を「営業損害」と呼びます。営業損害が発生した時には、「営業していれば得られたであろう金額」が休業中に補償されることになります。

この場合、営業損害の金額を店側が証明しなければなりません。「過去の月」や「前年度の同じ月」等を参考に、「どれくらいの利益が見込めるのか」を算出していきます。

この営業利益をめぐっても、保険会社は「低く見積もる」傾向があります。特に、繁忙期などと重なった場合、大きな損をすることにもなりかねません。

物損被害で少しでも揉めることがあれば、すぐに弁護士に相談するべきです。

交通事故による物品の破損があれば弁護士に相談を

事故によって車両以外の物が破損した場合、その立証責任は被害者側にあります。事故直後の写真や破損物品を保険会社に提出したとしても、補償が認められないというケースも少なくありません。

物品の損害でお困りの場合は、交通事故に強い弁護士に相談するとよいでしょう。弁護士は、事故のあらゆる交渉・手続きを代行するため、依頼者の方の負担が軽減できます。

その物自体の補償が難しいようなケースでも、人身傷害の賠償金を増額させることも可能です。まずは一度相談してみることをお勧めします。

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