交通事故で弁護士に依頼して費用倒れになるケースとは?費用倒れを回避する方法も合わせて解説【計算機付き】

交通事故で弁護士に依頼して費用倒れになるケースとは

この記事でわかること

  • 費用倒れとは
  • なぜ費用倒れが起こるのか
  • 交通事故で弁護士に依頼する際に費用倒れを回避する方法
  • 交通事故に強い弁護士に依頼すれば費用倒れのリスクは少ない

もしも交通事故の被害者になってしまったとき、多くの場合、加害者(保険会社)との示談交渉を弁護士に依頼することになります。その際に気になることの一つが、「費用倒れ」というリスクではないでしょうか。

弁護士を雇っても、費用倒れになってしまえば、賠償金を貰えずに本末転倒になりますので、できるだけ避けたいところです。

この記事では、費用倒れが発生してしまうケース、そして費用倒れを回避する方法について解説します。費用倒れが判定できる計算機もご利用ください。

費用倒れとは

費用倒れとは、弁護士に依頼した際に損害賠償金から、弁護士費用を差し引いたあとに手元に残る金額が、弁護士に依頼しなかった時に比べて低くなってしまうことを言います。

また、弁護士に依頼したものの「相応の成果が得られなかった」「獲得した賠償金よりも弁護士費用が高くついた」という状況を指すこともあります。

例えば、自分単独で処理すれば100万円の損害賠償金を取れる事案において、弁護士に依頼した結果120万円取れたとしても、弁護士費用が50万円かかってしまえば、結局70万円しか手に入らずに損をしてしまいます。

弁護士の料金体系について

費用倒れが生じる仕組みを理解するには、弁護士の料金体系について理解しておく必要があります。

一般的に弁護士費用は、相談料、着手金、成功報酬の3つから成り立っており、その他雑費として日当、実費が付属するという構成がとられています。

  1. 相談料
  2. 着手金
  3. 成功報酬
  4. 日当、実費

相談料

相談料とは、弁護士が事案を受任する前に、交通事故や損害賠償について弁護士に相談する際に発生する料金のことをいいます。一般的には30分あたり5千円という金額設定のことが多いですが、近年では交通事故の案件については相談料を無料にしている法律事務所もあります。

着手金

着手金とは、弁護士に事件の処理を委任したときに発生する料金のことです。これは、事件処理の進度には関係なく、契約の段階で一律に請求される固定料金となっています。近年では、この着手金も無料とする法律事務所も見られます。

成功報酬

成功報酬とは、弁護士が裁判で勝訴したり、示談を成功させたりして受け取った損害賠償金から、一定の割合で徴収する報酬のことです。多くの法律事務所では、弁護士が介入したことによって増額した金額である「経済的利益」を基準に成功報酬の割合が設定されています。また、経済的利益に関わらず、一定の成功報酬を設定している事務所もあります。

日当・実費

日当や実費とは、弁護士が業務を行うに際してかかる経費のことをいいます。例えば、証拠収集のために出張するときや法廷へ出頭するときにかかる交通費、文書通信費、訴訟提起の際の収入印紙代などがあります。これらの雑費は基本的に出費が発生するたびに依頼者に請求されますが、事務手数料として定額に設定している法律事務所もあります。

なぜ費用倒れが起こるのか

では、なぜ費用倒れが起きてしまうのでしょうか。答えは単純で、入ってくるお金よりも出ていくお金の方が多くなるからです。

上記でも説明した通り、弁護士費用のうち、相談料や着手金は裁判の進行や結果に関わらず一律に発生する固定料金です。そして、この料金は高額なところでは30万円近くかかることもあります。ですから、弁護士に依頼することによって増額した損害賠償金額が固定料金を下回ってしまうような場合には費用倒れが発生します。

また、成功報酬は経済的利益に応じて増減することが多いですが、この経済的利益が何らかの事情で想定していたよりも取れなかった場合、費用倒れが発生します。

弁護士が受任している事案では、損害賠償の算定で弁護士基準が適用されるので、示談金や損害賠償金は基本的に高くなります。しかし、それでも賠償金の回収が難しいような事情がある場合に費用倒れは起こりやすい傾向にあるのです。

費用倒れが起こりやすいケース

ここでは、費用倒れがどんな事案のときに発生しやすいのかを説明していきます。

加害者が無保険の場合

交通事故の損害賠償金は、大きな事故になればなるほど高額になるものなので、被害者に後遺障害が残ったり、被害者が死亡したりした場合には数億円という巨額に上ることもあります。

そして、法律で加入が定められた自賠責保険は支払い限度額が決まっており、それを超えた金額は支給されません。ですから、もしも加害者が任意の保険に加入していなかった場合、支払い可能限度を超えてしまい、満額の損害賠償を受け取れないことがあります。

このような場合には、費用倒れが発生してしまう可能性が高いと言えます。ただ、相手が任意保険に加入していなくても、自分が自動車保険に加入していた場合、保険会社に保険金を請求することは可能です。

物損事故の場合

交通事故の中でも、車体の損傷などの、人身障害を伴わない物損事故の場合には十分な損害賠償金を取れない可能性が高いです。なぜなら、物損における損害は客観的な基準で決められるので、弁護士が介入することによって増額されることは期待できないからです。

ですから、物損事故では費用倒れが発生しやすいと言えます。

軽症で済んだ場合

交通事故による怪我の症状が軽微で、通院や治療も少なく済んだ場合には、弁護士が介入しても損害賠償額はあまり増額されないので、費用倒れになりやすくなります。また、損害賠償額が自賠責保険だけで賄えるほどに少なかった場合には、弁護士基準という高額の賠償基準が適用される余地がないので、費用倒れは避けられません。

過失相殺が大きい場合

交通事故において、事故原因に被害者の過失もあったと認められた場合、損害賠償額から過失割合が減額される制度を過失相殺と言います。被害者の過失の例としては、信号無視やスピード違反が挙げられます。現在、ほとんどの交通事故の事案では過失相殺が適用されています。

弁護士は過失相殺ができるだけされないように努力しますが、事故の種類に応じて画一的に過失が認定される側面もあって、それが実らないこともあります。ですから、被害者の過失が大きいと認定されると、損害賠償額が少なくなり、費用倒れになる可能性が高くなります。

交通事故の証拠が不十分な場合

交通事故の損害賠償をめぐって裁判になった場合、事故の原因や損害の内容を立証する証拠が乏しいと、損害賠償が認められづらくなり、費用倒れが起きやすくなります。

さらに、事故の証拠がないと、裁判になっても勝てる可能性が低くなるので、保険会社は強気な交渉を持ちかけてきます。その結果、相手方の保険会社との示談交渉も不利に進めざるを得なくなります。

例えば、事故の証拠としては、事故を通報した後警察が作成する交通事故証明書や目撃情報、物証などがあり、発生した損害の証拠としては、通院記録や診断書、投薬記録などがあります。これらの証拠は確実に保管しておくことが重要です。

費用倒れを避けるためにはどうすればいいのか

ここまで、費用倒れになりやすいケースを紹介してきましたが、費用倒れを避けるための対処法も存在します。

弁護士費用特約に加入しておく

弁護士費用特約とは、保険契約を締結する際の特約の一つで、事故にあった時の弁護士費用が保険から支払われるというものです。ここの保険によって異なりますが、一般的な支払い限度額は300万円となっており、弁護士費用全額を賄えるだけの余裕のある金額です。この保険特約サービスを利用することで、費用倒れを起こす心配をする必要は実質的になくなると言えます。

司法書士・行政書士を使用する

弁護士に依頼する前に費用を計算したところ費用倒れが起こりそうだとわかれば、司法書士・行政書士を利用するという選択をすることもできます。司法書士・行政書士は弁護士に比べて費用の相場が低いので、その分費用倒れになることは少なくなります。

ただし、司法書士が受任できる事案は訴額が140万円以下のものに限られ、行政書士の業務は保険会社への書類提出に限られるなど、弁護士にはない制約があるため、自分が依頼したい事件と照らし合わせて確認する必要があります。

実は費用倒れを心配する必要はない

ここまで弁護士費用の費用倒れについて説明してきましたが、実はこの費用倒れは基本的に心配する必要はありません。

まず第1の理由は、運転者の約7割の方が加入している任意保険には弁護士費用特約が含まれており、交通事故に遭っても弁護士費用は保険で賄えることが多いからです。同居する家族が加入する保険からも利用できますので、気になる方は保険の内容を確認してみてください。

また、事件が費用倒れになりそうな場合、見積もりの際に弁護士側から費用倒れになる可能性が高いと教えてくれることがほとんどです。弁護士側としても、費用倒れが発生するような事案は業務コストに比べて報酬リターンが少ない案件ですので、できるだけ他の事件を担当したいと考えるからです。ですから、不意打ちのように費用倒れが発生することは滅多にないと言えます。

交通事故の弁護士費用倒れ計算機

※半角で入力してください。
※保険会社から賠償金の提示を受けてない場合は空白で計算してください。
入院期間
通院期間
休業日数
事故発生年月
被害者の生死
職業
前職の年収 万円
被害者の性別
怪我の程度
後遺障害等級
被害者の位置づけ
扶養者の人数
症状固定時の年齢
死亡時の年齢
保険会社が提示した賠償金額 万円
弁護士費用特約
弁護士基準の賠償金合計額 {{goukei | comma}}万円
手元に残る金額 {{zankin | comma}}万円
弁護士費用は{{hiyou | comma}}万円ですが、弁護士特約により300万円まで保険会社が負担してくれます
報酬金が賠償金より高額なため費用倒れになる可能性があります。
弁護士基準の賠償金合計額 {{goukei | comma}}万円
弁護士費用 {{hiyou | comma}}万円

保険会社の提示金額が弁護士基準の賠償金{{goukei | comma}}万円よりも高いため、弁護士に依頼しても賠償金を増額できない可能性が高いです。
賠償金詳細
入通院慰謝料 {{nyuutuuin | comma}}万円
後遺障害慰謝料 {{kouisyou | comma}}万円
死亡慰謝料 {{sibou | comma}}万円
休業損害 {{kyuugyou | comma}}万円
逸失利益 {{issitu | comma}}万円
※上記金額は目安です。実際の金額は個々の状況によって大幅に変動します。
0以上の数値を入力してください。

まとめ

交通事故の損害賠償をする場合、加害者から十分な賠償金を取れないために費用倒れが発生する可能性は確かにあります。しかし、実際のところ、そのようなリスクは弁護士費用特約を使うことで解決できることがあります。

むしろ費用倒れを心配するよりも、まずは弁護士に任せる方が、弁護士基準の適用などによって多くの賠償金を獲得でき、最終的な利益につながることが多いです。費用倒れを恐れるより、交通事故に強い弁護士への依頼を優先することをお勧めします。

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