交通事故の示談にかかる期間はどれくらい?状況別に図解でわかりやすく解説

人身事故で被害者を悩ませるのが加害者(保険会社)との示談交渉です。保険会社から連絡が来たけれど、「交通 事故の示談の期間は一体どれぐらいかかるのか?」、知りたい方は多いのではないでしょうか。

しかし、示談の期間は事故の種類や保険会社との交渉状況によって異なります。この記事では、事故のケースごとの一般的な示談期間と交渉の流れについて説明します。

交通事故の示談期間の一覧表

そこで主な事故状況別の一般的な示談期間は以下の表のようになります。

状況 示談期間
人身事故(後遺障害なし) 怪我が完治してから3ヶ月程度
人身事故(後遺障害あり) 症状固定してから半年程度
人身事故(死亡事故) 死亡日から半年程度
物損事故 事故後から3~4ヶ月程度

ただし、これは示談が円滑に成立した場合ですが、もし示談が円滑に成立しなかった場合は示談期間が延びてしまいます。

特に人身事故で後遺障害が残った場合や、死亡事故の場合は示談が円滑に成立せず、示談期間が延びることが多くなっています。

交通事故発生から示談までの流れ

交通事故発生から示談までの流れは下の図の通りです。

交通事故後から示談までの流れは、まず事故処理をし、そこから任意保険に入っている方は、ご自身の保険会社に連絡します。その後、事故の状況ごとに示談開始までに行う事や期間が異なってきます。

主な事故状況別でどのような対応をする必要があるのか、また、どれくらい期間がかかるのかについて詳しく 解説していきます。

交通事故の4つ のケースと示談期間

交通事故の主なケースは以下のようになります。それぞれの示談期間について説明します。
1. 人身事故(後遺障害なし)
2. 人身事故(後遺障害あり)
3. 人身事故(死亡事故)
4. 物損事故

1. 人身事故(後遺障害なし)

人身事故(後遺障害なし)一般的な示談期間は怪我が完治してから3ヶ月程度です。怪我の治療が開始してから、解決までの流れは下の図の通りです。

【書類集めから示談交渉まで:1カ月程度】
ここでの書類集めとは、示談金を請求する際に必要な書類 を集めることです。必要な書類は下の表の通りです。

必要な書類 入手方法
交通事故証明書 警察への届け出をして「実況見分調書」をもらいます。「実況見分調書」を自動安全運転センター窓口などで申請すると入手できます。
事故発生状況報告書 保険会社から入手できます。
診断書 病院で申請すると入手できます。
診療報酬明細書 病院で申請すると入手できます。
給与明細書 勤務先で入手できます。
源泉徴収票 勤務先で入手できます。
確定申告書の控え 税務署で入手できます。
休業損害証明書 加害者の保険会社から休業損害証明書が送られてくるので、それをご自身の勤務先の担当の文書で書いてもらいます。
各種領収書 交通事故が原因となって生じた費用はすべて請求できるので保管してください。

全ての書類を集め終わるのに1カ月程度かかります。それが集まりしだい保険会社に提出し、示談交渉になります。

【示談交渉から解決まで:1~2カ月程度】
比較的円滑に被害者と加害者(もしくは加害者の保険会社)での交渉 が進むと、1~2ヶ月程度で解決します。しかし、被害者と加害者(もしくは加害者の保険会社)で意見の食い違いがあったり、必要な書類が足りなかったりすると、さらに期間がかかります 。

もし示談で解決しない場合は、調停になり、そこでも解決しない場合は裁判になります。

2. 人身事故(後遺障害あり)

人身事故(後遺障害あり)の一般的な示談期間は症状固定してから半年程度です。症状固定とは、治療やリハビリを継続した結果、これ以上症状の改善が見込めない状態のことです。

怪我の治療が開始してから、解決までの流れを下の図の通りです。

【症状固定~後遺障害等級申請まで:1~2ヶ月】
後遺障害等級を申請開始には、症状固定と診断されてから1~2ヶ月かかるのが一般的です。

【後遺障害等級申請~後遺障害等級認定:2ヶ月程度】
後遺障害等級を申請してから認定されるまでには、一般的に2ヶ月程度かかります。
ただし症状が重い場合は半年程度かかるものもあります。

【書類集め:1ヶ月程度】
必要な書類を集めます。必要な書類は以下の表の通りです。

必要な書類 入手方法
交通事故証明書 警察への届け出をして「実況見分調書」をもらいます。「実況見分調書」を自動安全運転センター窓口などで申請すると入手できます。
事故発生状況報告書 保険会社から入手できます。
診断書 病院で申請すると入手できます。
診療報酬明細書 病院で申請すると入手できます。
後遺障害診断書 後遺障害等級認定が認定されてから病院で申請すると入手できます。
給与明細書 勤務先で入手できます。
源泉徴収票 勤務先で入手できます。
確定申告書の控え 税務署で入手できます。
休業損害証明書 加害者の保険会社から休業損害証明書が送られてくるので、それをご自身の勤務先の担当の文書で書いてもらいます。
各種領収書 交通事故が原因となって生じた費用はすべて請求できるので保管してください。

全ての書類を集め終わるのに1カ月程度かかります。それが集まりしだい保険会社に提出し、示談交渉になります。

【示談交渉から解決まで:1~2カ月程度】
比較的スムーズに被害者と加害者(もしくは加害者の保険会社)での交渉 が進むと、1~2ヶ月程度で解決します。しかし、後遺障害が残った場合は、示談が長引く可能性が高いです。

その理由は、保険会社の提示金額に納得できないからです。
後遺障害が残った場合、慰謝料が高額になるケースが多いのですが、保険会社側は出来る 限り、慰謝料を少なくしたいと考えているので、低額な任意保険基準で賠償金を計算したり、過失割合を被害者側に不当に大きく割り当ててくることがあります。

そのため、被害者にとっては納得いかない慰謝料を提示されることが多くなります。もし示談で解決しない場合は、調停になり、そこでも解決しない場合は裁判になります。

※注意事項
後遺障害認定される前に焦って示談交渉をするのはNGです。後遺障害等級が決定しないと、慰謝料などの正確な金額がでないので時間が無駄になってしまいます。

3. 人身事故(死亡事故)

人身事故(死亡事故)の一般的な示談期間は死亡日から半年程度です。死亡日から解決までの流れを下の図の通りです。

【死亡日~四十九日の法要まで:2ヶ月程度】
四十九日の表用までの葬儀費用を請求することができるので、それを過ぎてから示談交渉のための資料を集めます。

【書類集め:1ヶ月程度】
示談交渉のための必要な書類を集めます。必要な書類は下の表の通りです。

必要な書類 入手方法
交通事故証明書 警察への届け出をして「実況見分調書」をもらいます。「実況見分調書」を自動安全運転センター窓口などで申請すると入手できます。
事故発生状況報告書 保険会社から入手できます。
診断書 病院で申請すると入手できます。入院後に亡くなった場合のみ必要。
診療報酬明細書 病院で申請すると入手できます。入院後に亡くなった場合のみ必要。
給与明細書 勤務先で入手できます。
源泉徴収票 勤務先で入手できます。
確定申告書の控え 税務署で入手できます。
各種領収書 交通事故が原因となって生じた費用はすべて請求できるので保管してください。特に葬儀費用は額が高いので必ず保管してください。
死亡診断書、死体検案書 病院で亡くなった場合は死亡診断書を、事故で即死だった場合は死体検案書をそれぞれ病院で申請すると入手できます。
除籍謄本 戸籍を置いていた市区町村役場で入手できます。
戸籍謄本 戸籍を置いていた市区町村役場で入手できます。

ただ、死亡事故の場合は、四九日の法要が終わっても、精神的に示談交渉ができる状態にない場合もあります。その場合は、すぐに行わなくてはいけないものではないので、少し時間を置くことも可能です。

ただし、損害賠償請求権は3年で時効になるので、出来る限り早く始めたほうが良いでしょう。

【示談交渉から解決まで:1~2カ月程度】
比較的スムーズに被害者と加害者(もしくは加害者の保険会社)での交渉 が進むと、1~2ヶ月程度で解決します。しかし、死亡事故の場合は、被害者側の遺族は加害者に対して許せないという気持ちが強いため、なかなか示談が先に進まないケースが多いです。

また、死亡事故の場合は、遺族の気持ちの整理時間があるため1~2年後に示談が始まることも少なくないです。そうした場合に、慰謝料を決めるための必要な書類に不備があると、その書類を集めるのに多大な時間を要してしまいます。

そのため、示談交渉が半年以上かかることも場合もあります。もし示談で解決しない場合は、調停になり、そこでも解決しない場合は裁判になります。

4. 物損事故

物損事故の一般的な示談期間は3~4ヶ月程度です。事故発生から解決までの流れを下の図の通りです。

【書類集め:1~2ヶ月程度】
修理費用がわかるまでの時間があるので、1~2ヶ月かかります。示談交渉の際に必要な書類は下の表の通りです。

必要な書類 入手方法
交通事故証明書 警察への届け出をして「実況見分調書」をもらいます。「実況見分調書」を自動安全運転センター窓口などで申請すると入手できます。
事故発生状況報告書 保険会社から入手できます。
車の修理見積費用 保険会社から入手できます。
事故を起こした車の写真 事故直後に写真を撮ってください。

【示談交渉から解決まで:1~2カ月程度】
物損事故の場合は、車の修理費用などの損害額について争うことなどはあまりないので、多くの場合は1ヶ月程度で終わります。

※注意事項
交通事故を起こした場合、物損事故でも警察への通報は道路交通法で措置義務になっています。これを怠ると、3カ月以下の懲役、または5万円以下の罰金が科せられるので必ず連絡しましょう。

示談交渉を失敗しない方法は弁護士に相談すること

弁護士に依頼する場合と個人で解決する場合のメリット・デメリットは下の表のようになります。

メリット デメリット
弁護士に依頼する場合 ・示談金が上がる可能性が高い
・面倒な手続きを弁護士に一任できる
弁護士費用がかかる
個人で解決する場合 弁護士費用がかからない ・示談金が不十分な額しかもらえない場合がある
・交渉を自分でしなければならないので手間がかかる

弁護士を雇うと示談金が上がる可能性が高くなる

示談交渉は、相手が任意保険に入っている場合、被害者の方と加害者の保険会社の方で話し合うことが多くなっています。被害者の多くの方は交通事故の法律に対する知識などが無い素人ですが、保険会社の担当者は会社で示談交渉の研修を受けて実際の現場で交渉術を学んだその道のプロです。

ですので、相手のほうが交渉力が上回リます。結果、示談交渉は相手のペースで進むため適正な示談金をもらえない可能性が高くなります。

そうならないために、被害者側も示談交渉の研修を受けて実際の現場で交渉術を学んだその道のプロの弁護士に交渉を任せることで、示談金を上げられる可能性が高いです。

弁護士費用が気になる方は弁護士特約を確認する

任意保険に加入している方は、まずは弁護士特約というものがついているか確認してみてください。もしついている場合は、保険会社が弁護士費用を負担してくれます。負担額は上限があるので上限金額の確認が必要です。

弁護士特約がついていた方もついていない方も、まずは弁護士に無料相談が出来るところがあるので、そこで弁護士と相談すると、今後の見通しが立つので一度相談するのがおすすめです。

まとめ

交通事故の示談期間は事故状況によって変わります。人身事故で怪我をした場合、まずはしっかりと治療をすることが大切です。

その際には保険会社との示談交渉は弁護士に任せることをお勧めします。精神的な負担が軽減されるとともに、賠償金を増額できるなど金銭面でのメリットも非常に大きくなります。

まずは、弁護士に相談をしてご自身の示談交渉の解決の見通しを確認されると良いでしょう。

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