子供が飛び出し事故に遭ったけど、過失割合はどうなるの?具体例を交えた過失割合の計算方法と損をしない対処法

小さい子供は急に道路に飛び出してしまうことがよくあります。車に跳ねられたり、自転車にぶつかったりというケースがありますが、そのような時の過失割合いはどうやって決まるのでしょうか?

結論から言うと、飛び出し事故の過失割合は過去の判例をもとに決められます。

小さい子供の飛び出し事故の場合、被害者の子供に事理弁識能力(物事の良し悪しを判断する能力)があるか、事故の際の道路状況によって過失割合は変わってくるため、
過去の類似事件の判例が重要になるからです。

この記事では、子供の事理弁識能力(じりべんしきのうりょく)や事故の際の道路状況がどのように過失割合に影響していくのかについてお伝えしていきます。そして過失割合で損をしないための対処法について解説します。

飛び出し事故の過失割合は過去の判例を参考に決められうケースが多い

保険会社は、子供の飛び出し事故の過失割合を決める際には過去の判例を参考にして提案してきます。その際、保険会社の担当者は、大まかな事故状況をもとに過去の判例と照らし合わせることが多いです。そのため、事故が発生した状況や場所などの細かい要素を加味せずに決定することがあります。

また、様々な判例の中で保険会社側に有利になる判例を参考にして決めたりすることもあります。

そのため、保険会社が提案する過失割合に納得できなければ、必ずしも同意する必要はありません。

子供の飛び出し事故の過失割合は何で決まる?

子供の飛び出し事故の過失割合は、以下の2点で決まります。

1. 子供に事故弁識能力があるかどうか
2. 事故の際の道路状況

子供に事故弁識能力があるかどうか

事故弁識能力とは、ものごとを一人で判断できる能力です。子供に事理弁識能力があるかどうかは、一般的には6歳未満と6歳以上(13歳未満)を境として決める傾向があります。

しかし、年齢はあくまでも目安なので、子供の物事の理解力などを考慮して決められます。

事理弁識能力がないと判断された場合の親の過失

子供に事理弁識能力がないと判断された場合は過失割合は原則0になります。しかし、親が物事の判断がまだできない子供を見守ってなかったとして過失割合を負うことがあります。

事故の具体的な状況にもよりますが、この場合の親の過失割合は、10~30%程度が一般的です。ですので、加害者側はあまり非が無くても、70~90%の過失を負うことになることがあります。

事理弁識能力がある判断された場合(13歳未満の子供)

事理弁識能力があると判断された場合でも、13歳未満の子供の場合は5~20%の過失を減算される場合が多いです。その理由は、まだ事理弁識能力が大人に比べると不十分だからです。

飛び出し事故の際の道路状況

歩行者が交通ルールを守っていた場合、ほぼ確実に歩行者に過失はないとされます。しかし、交通ルールを守っていなかった場合は、一定の割合で過失を負わなければなりません。

子供の飛び出し事故の場合は、交通違反となることがほとんどなので、一定の過失を負うことが多いです。過失を負う場合、道路状況によって割合が異なるので、道路状況別にどの程度過失割合を負うのか解説します。

道路状況別の飛び出し事故による過失割合

道路状況は大きく分けて、3つあります。

1. 信号機のある横断歩道の場合
2. 信号機のない横断歩道の場合
3. 信号機、横断歩道もない場合

信号機のある横断歩道の場合

信号機のある横断歩道の場合、自働車が直進しているのか、右左折しているのかで違います。

【自動車が直進していた場合】

横断歩道上 歩行者の過失割合(%) 自動車の過失割合(%)
歩行者が赤 自動車が赤 20 80
自動車が黄 50 50
自動車が青 70 30
歩行者が赤で横断開始して、途中で青になる 自動車が赤 10 90
歩行者が青で横断開始して、途中で赤になる 自動車が青/td> 20 80

【自働車が右左折していた場合】

横断歩道上 歩行者の過失割合(%) 自動車の過失割合(%)
歩行者が赤 自動車が赤 20 80
自働車が黄 30 70
自動車が青 50 50
歩行者が赤で横断開始して、途中で青になる 自働車が青 10 90

信号機のない横断歩道の場合

歩行者の過失割合(%) 自働車の過失割合(%)
歩道上での事故 0 100
歩行者から容易に車を見渡せるが、車からは歩行者の発見が難しい場合 10 90
補償の目的 被害者の最低限の救済 自賠責で足りない分を補う

信号機、横断歩道もない場合

歩行者の過失割合(%) 自働車の過失割合(%)
幹線道路などの、広路を横断(自動車優先) 20 80
狭路を横断(自動車非優先) 10 90
自働車優先が関係のない道路 15 85

子供の飛び出し事故での過失割合の具体例

ここで、事理弁識能力がないと判断された子(幼児)と事理弁識能力があると判断された子(児童)のそれぞれでの過失割合の具体例を示します。

例1 信号機のある横断歩道で、車が青で走行中、歩行者側(幼児)が赤にも関わらず飛び出して事故が起こった場合
歩行者10~30%:自動車70~90%
基本過失割合は、歩行者70%:自動車30%になります。しかし、幼児は過失割合は基本的には0になるので、自働車側が100%過失になります。ただ、幼児を一人にしたとして幼児の親に過失が10%~30%求められます。

例2 信号機のある横断歩道で、車が黄色で突っ込んできて、歩行者側(児童)が赤にも関わらず飛び出して事故が起こった場合
歩行者30~40%:自動車60~70%
基本過失割合は、歩行者50%:自動車50%になります。しかし、児童の場合は、10~20%過失が減算されることが多いです。

子供の飛び出し事故では被害者と加害者の証言が異なることがある

大人同士でも被害者と加害者の間で証言が異なることが起こりますが、子供の場合、事故の状況を具体的に説明することができません。さらに証言の食い違いが起こる可能性が高くなります。

親としてやるべきことは真実を明らかにすることです。まずは自分の子供に具体的な事故状況を思い出せる限り話してもらい、事故状況を明らかにしましょう。

その上で、被害者と加害者で意見が食い違う場合は、交通事故調査会社や弁護士に相談するのが良いでしょう。

過失割合に納得いかない場合の対処法

過失割合は、被害者と加害者側の保険会社によって決められることが多いです。ただ、冒頭でも述べたように、加害者側の保険会社は少しでも過失割合を減らそうと考えています。

そのため、被害者側に不利な過失割合になることもあります。そういった場合は、交通事故に強い弁護士に相談するのが良いです。

飛び出し事故に遭った場合に弁護士に依頼するメリット

過失割合について弁護士に依頼するメリットは以下の2つです。

1. 過失割合を見直してもらえる(有利にできる)
2. 面倒な交渉や手続きを一任できる

過失割合を見直してもらえる(有利にできる)

保険会社の提示してくる判例は必ず正しいとは限りません。その理由は、保険会社側は少しでも支払う額を少なくするために自分たちに有利になる判例をもって来るからです。
弁護士に依頼すると、代わりに過失割合の交渉を行ってくれます。

交通事故に強い弁護士は、もっと今回の事故に適した判例を持ってきてくれるので、保険会社が主張していた過失割合が見直され、被害者に有利になる場合が多いです。

面倒な交渉や手続きを一任できる

弁護士に依頼することで、面倒な交渉や手続きをする手間がなくなります。そうすることで、事故で精神的に傷を負った自分の子供のケアに時間を使うことができきます。

まとめ

子供の飛び出し事故による過失割合は、子供に事理弁識能力があるかどうかと事故の際の道路状況によって変わります。子供の場合、事理弁識能力が大人より不十分という観点から過失が減算されることが多いです。

子供の飛び出し事故の場合は、被害者と加害者で意見が食い違う場合があるので、しっかり真実を聞き出すことが大事になります。過失割合で損をしないためや、子供の精神的ケアをするための時間を確保するためにも、弁護士に相談して納得する形で解決させましょう。

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